気に入った楽曲を簡単にダウンロードできる時代。
昔はレコード屋さんに足を運び、縦に重ねられたレコード盤を器用に指でかき分けながら、お目当てのものを探したものだ。30cm四方のレコード・ジャケットは、芸術と表現しても過言ではないくらいの独特の魅力を放っていた。その奇抜なデザインから、或いは美しさから、ミュージシャンやグループ名を知ったものもある。想い出に残るレコード・ジャケットと言えば、まずはこれ。
<KING CRIMSON ‘IN THE COURT OF THE CRIMSON KING ’>
1969年にリリースされた、イギリスのプログレッシヴ・ロックバンド、キング・クリムゾンのアルバムIN THE COURT OF THE CRIMSON KING(クリムゾン・キングの宮殿)だ。あらゆるジャンルのロックにハマったローティーン時代。繊細で幻想的な楽曲で素晴らしかったが、ジャケットのあまりの迫力に買うことをためらったほどだ。
(「今日は何を買って来たんだ?」と親に尋ねられて、「これ」って簡単に見せられないじゃないか。)
お次はこれ。
< BOZ SCAGGS ‘MIDDLE MAN’>
1980年にリリースされた、ボズ・スキャッグスのMiddle Man だ。ボズ自身が網タイツの女性の太腿に頭を乗せ紫煙を放つ、何とも艶めかしいジャケット。オモテ面はこうですが、ウラ面は・・・。
これは今でも手離せず所有しているが(何で?)、うぶな高3生の時、買いづらかったなぁ。
お気に入りのジャケットはたくさんあるけれど、やっぱり私の中ではこれが一番かな。
<THE BEATLES ' Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band '>
1967年にリリースされた、ビートルズのサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド だ。メンバーと共に多くの著名人とアイテムが登場。福助人形も左下に映っていて親近感が湧く。楽曲も素晴らしく、「ビートルズは100年後、クラシックになる」と言われた当時の言葉を想い出す。
レコード・ジャケットを眺めながら楽曲を聴き、いろんな想いに浸ったあの頃が懐かしい。
なんとインパクトのあるデザイン画だろうか。
返信削除本でも最近は『ジャケ買い』というのが流行っているそうで、すっかり眠っていた昔の単行本の表紙を変えたらとたんに売れた、なんて話があるようです。
その頃の時代は、イラストレーターなんてのが聞かれるようになった時代ですものね。デザインを学ぶ人もぐっと増えて、美大の門はまたまた狭くなった時代でした。
センスが光った時だったのですね。音楽もまた良い音楽が多かったような気がするのは、年のせい?うふ
miruba さん
削除ありがとうございます。
あの『クリムゾン宮殿』のジャケットは、画家のバリー・ゴッドバー作で、鏡を覗きながら自身の自画像を発展させて描いたそうです。このサイトを開いたとき、このデザイン画が目に飛び込んできて、私もビックリしました。
紙ジャケCDもありますが、LPジャケットの迫力には敵いません。音楽もやっぱり“昔”のものがいいですね。
Any Key