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韓国映画『建築学概論』のポスター。
キャッチフレーズは
「私たちは皆誰かの初恋だった」
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「初デートの場所はどこでしたか?」の質問に「チャングムの誓い」の主人公のような物腰のギョンヒさんがいつものようにおっとりと
「私の初恋は、勿論今の夫ではなく~・・・」
と話し始めたので
「いえいえ、そりゃそうでしょうけど初恋ではなく、初めてデートした人と行った場所ですよ」
と言った途端、主婦の皆さんの目が一斉に私に向けられたので
「えっ?私、今何か間違ったこと言いました?」
と、こちらの方が逆に驚いてしまった。
韓国に住み始めて5年目にして初めて「初恋」が「初めて付き合った人」だと知った瞬間だった。
同時に、改めて思い出した2つのエピソードがある。
私が日本語を教え始めてから出会った韓国人の中で、ベスト3に入る努力家のジンソプさん(男性)の初恋は、大学卒業後の兵役時代だったと聞いていた。
初恋にしては随分遅いなあとは思ったものの、小学校から家の農作業を手伝わされたり、大学でも講義以外は図書館に篭っていたそうだから、よほど奥手だったのだろうと勝手に納得していた。
時々「私の初恋は今でも鎮海(チンへ)に居るんです」
と遠い目をして言うので
「『初恋』じゃなくて『初恋の人』ですよ」
と何度訂正しても直らないままだった。
6月から個人授業が始まった製薬会社のイ副会長さんは、今年で60歳の誕生日を迎えられるが、24歳で結婚したとき3歳年下の奥様と
「お互い初恋ですね」という合意の下で結婚したそうだ。
副会長さんご本人の口から
「大学時代に何人かの女性に好意を寄せていた」
と聞いていたのもあり、よくもまあ、そんなバレバレな嘘が言えるものだなあ、と半ば呆れていた。
しかし「初恋」が「初めて付き合った人」なら、二人のエピソードが韓国では特例とは言えない訳だ。
更にこの理論を持ってすると、初恋までに幾多の失恋経験があったとしてもカウントされないというのも韓国人らしい。
個人的には「恋人」が韓国語では「愛人」「サービス満点の店」が「多情な店」に匹敵するくらいの衝撃だった。
御美子さん
返信削除こりゃあ、びっくりですねえ。初恋=初めて付き合った人ですか。
では、その前段階というか、淡い恋心を抱く人のことはなんて言うのでしょう。憧れの人とかですかねえ。
恋人⇒愛人というのも興味深い
というか、恋人は愛する人なので、この愛人という使い方は日本語の方が間違っているのかも。いやいわ、奥方には愛がなくなってしまっているので、別に愛する方を愛人と呼んでいるのだろうから、間違ってはいないか(笑)
サービス満点⇒多情というのは、情がたくさんあるという良い意味ではなさそうですね。色情、欲情が多いというような蔑んだ意味なのでしょうね。
でも、そういうお店ほど繁盛するのでしょうから、需要と供給のバランスがとれているのでしょう。
これらの言葉から受ける印象としては、韓国では、いまだ人間の業に対する認識が解放されておらず、包み隠すことを善とする風習が残っているようですな。
ここを解放してやらないと国際社会で付き合っていくのは難しいと思います。
日本なんて、ほら、戦後勢いよく恥ずかしげもなく捨ててしまいましたから(笑)
どちらが良いとは言えないのですけどねえ。お互いに理解し合うこと、少なくとも自分の国は国際社会から見るとどう見えるのかということは、知っておく必要があるのではないでしょうか。
私の認識不足があったようです。私は日本語の「多情」がraitoさんが仰る「蔑んだ意味」として使われていると思っていました。韓国語の多情は「なさけが多い」という意味で使われており、パン屋さんの名前に選ぶくらいですから良い意味で使われているようです。
削除また「韓国では・・・包み隠すことを善とする」とご判断されたのも私の力不足によるものと思われます。韓国人に「あなたの一番大切なものは何ですか?」と尋ねると「お金です」と即答され、あまりの露骨さに驚くことが多々あるくらいですから。(笑)
raitoさんのコメントので、はっきり分かったことがあります。韓国人を一言で形容する言葉がまさに「多情多恨」であるということを。
いやいや勉強になります。
返信削除ところ変われば、と言いますが、国外に出るときは観光地以外にも
語学も下調べをしていかなければいけませんね^^。
返信が遅れて失礼いたしました。
削除外国に観光に行ったくらいでは気が付かないと思います。
私のように5年目にして分かったというのも遅すぎますけど。^^;