2012年4月14日土曜日

東京NAMAHAGE物語7 by 勇智イソジーン真澄

<至福のとき>
ああ、どきどきする。
いつか味わってみたいと思っていた期待感で一杯だ。 


わたしは全裸のまま火照った身体をベッドに横たえた。
仰向けの姿勢でじっと待っている。
薄目を開けてみると、天井には大小の水滴が透明な水玉模様を描いていた。


汗でやんわりした胸や、こんもりと繁る湿った秘密の場所を隠すタオルもない。
そんなあられもない姿を見下ろされている。
わたしはいたたまれず両の足をしっかりつけ、膣を引き締めた。 


だが、その抵抗もむなしく足は左右それぞれに引き離された。
あっ! 大の字にされた秘密の中心に風が触る。恥ずかしい。
わたしは目をきつく閉じた。


右の足先から股関節に向け、ゆっくりと肌を撫でながら移動してゆく。
あれーっ、と思ったとき、左の足先からその先へと変わっていった。
もう抗ってもいられない、ここまできたからにはどうにでもなれ、と身体中の力を抜いた。 


足も腕もだらりとし、動きに任せよう、あきらめの境地だ。
右足が高く持ち上げられ、お腹の上で折り曲げられた。
まるでオムツを取り替えられる赤ん坊のようだ。 


やめて、こんな体位は最近してないの。
それに明るすぎるよ、もっと暗くして……。
だめ、そんなとこ覗いちゃ、やだ。
白髪のあることがバレちゃう……。
わたしの心の声を無視し、太ももから尻へと撫で回す。
わたしは心地よさにうっとりだ。


時折、秘密の場所に触れるが、また後でネ、というようにじらされる。
いつか、にゅるりと滑り込んできそうで腰がうずく。
そして徐々にお腹から胸へと進む。胸をつかまれ押し上げられて、乳房の下を這う。


うつ伏せにされたわたしは丸々太ったトドのようだ。
だが、嫌がりもせず醜いわたしを愛しむ。
肛門付近にも近づくが、どうもそこは遠慮がちだ。
わたしだって、そこは初めてだからいくらなんでも……。
わたしの動揺は気づかれないまま、尾てい骨から背中へと動く。 


そこ、そこ、気持ちいいよ。
しばらくぶりのスキンシップの快感に酔いしれる。
背骨の周りはなかなか自分では届かないんだから。  


さあ、きょうはここまで。
目を開けて上半身を起こし、横幅の狭いベッドの上を見た。
そこにはチャコールグレイの皮膚カスが、何匹もの巨大ナメクジみたいに転がっていた。
すごい数だ。 


ベッドの横に立っていたのは、黒いブラジャーとパンティだけを身に着けた韓国人女性だった。
アリガトゴジャマス」片言の日本語でにこやかに挨拶する彼女の手には、垢すり用の手袋。


さて、もう一度サウナに入って温まろう。



4 件のコメント:

  1. 真澄どの、なかなかやりますな^^
    何か意図があるとは思いながら読んでいたが、
    そこに来たか。
    しかし、裸になるのか?へーー知らなかった。
    背中あたりは確かに気持ちよさそうだったが、ん~他は、蛇の生殺しのようだった^^失礼。楽しく拝見した。

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    1. イソジーン真澄4/15/2012

      miruさま、ありがとう。

      最近はこんな些細なことで喜んでますますわ^^。
      これには書いてないけど、洗髪もしてくれるんですよ。

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  2. 御美子4/16/2012

    確かに「至福のとき」ですよね。
    大いに賛同します。
    私もそろそろ行きたくなりました。^^

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    1. イソジーン真澄4/16/2012

      御美子さま。
      そちらは本場ですよね。日本と違うのかしら? 
      一度本場でも味わってみたいものです。
      焼き肉も^^。

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